あじこの雑記ぶろぐ

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読切漫画『BLACK -THE STORY OF MONSTER SYNDROME-』 感想

 

ジャンプ+で4/16に配信となった、○(EN)先生の読切漫画を読んだ感想です。

あらすじなど一部ネタバレを含む内容がありますので、読み進める際はご注意ください!

 

shonenjumpplus.com

 

※以前別のサイトで公開した感想をはてなブログに移行してきました。

 

 

作者○先生はどんな方?

ジャンプ+の作品ページには、今作品でデビューとありました。
X(Twitter)もこの読切作品に合わせて開設したようです。

 

あらすじ

二足歩行型太陽光線砲台“HOPE”。怪物を倒すそのロボットに憧れ、パイロットになるべく就職活動をしていた羽黒普。夢は破れたが、HOPEの部品工場で休みなく働ク毎日ヲ過ごス。しかシ、忙しサト重ネ不幸ガツヅキ、精神ガドンどントオカシクナツテイキ……!?

ジャンプ+

 

あじこの感想・ポイント

☆読むきっかけ

普段ジャンプ+で読むのは、チェンソーマン第二部、幼稚園WARS、推しの子、SPY×FAMILYあたりで、正直あまり読切作品を読むことは少なかったです。

ですが今回なぜ読んだかというと、ジャンプらしくないなと思ったからです。
もちろん悪意はありません!

ジャンプのイメージって、ヒーローが悪を倒す、バトル、スポ根とか熱い、ザ・少年漫画じゃないですか。

ただこの『BLACK -THE STORY OF MONSTER SYNDROME』はそういう雰囲気が全然なかった。ダークで、人間ドラマ味がある青年漫画っていう感じがあったんですよね。読む前のトップのイラストとから。

元々少年漫画よりかは、そういう青年漫画に分類されるような作品が好きだったので、読んでしまいました。

 

☆背景

背景がリアルで実際の写真をデジタル化したしたものを利用しています。
(実際にそのようだと作者も言及していました↓)

 

 

この感じが浅野いにお先生の『おやすみぷんぷん』に似ているなと思いました。
(何年も前に読んで、自分の感想も残してなかったので細かい部分までは覚えていないのですが…)

 


ただ読んだあとの印象は覚えています。

『おやすみぷんぷん』にはずっと不穏な空気がずっと流れていたし、まず主人公とその家族が鳥のようなキャラクターで描写されているところも不気味だと思う作品でした。

 

この『BLACK』人の体や物、背景はリアルな描写なのに、上司のニコニコした顔が怖かったり、主人公の表情が怖く感じてしましました。

 

ブラック企業以前に社会の問題…?

主人公はブラックな工場で働きづめになります。

ブラック企業は人を道具のように使って追い詰めて、壊してしまう可能性があり、主人公も重なる不運と仕事に追い打ちをかけられます。

ただ、思い返して見ると主人公は子供の頃からいじめのようなものを受けておりました。
自分の思うように生きることが叶わなかった。

ブラック企業も改善しなければならないけど、企業だけではなくて、社会、子供の世界でも誰かを身代わりにしないと生きていけないところってあるんじゃないかなと思います。

その身代わりにされてしまった人たちが、他の人より身を削って、傷ついてしまうのではないかと。

あと、笑顔が不気味な工場長。

どうやったらああいう性格、人になれるのかなという素朴な疑問ですね。
昔は人の心を持つ人だったのかなあ。

まあ世間には一定数、人のことを全く気にせず生きていける人もいるんだろうなと。
なりたい訳じゃないけど、鋼のメンタルというものを一度は持ってみたいものです…笑

☆MONSTER SYNDROMEとは?

タイトルにもなっている、MONSTER SYNDROMEとは一体なんだろうか

日本語にすると「怪獣症候群」

主人公は突如現れる怪獣を倒すロボットの部品をつくる工場で働いています。
ただこの工場で働き、心身ともに疲弊することによって自らが怪獣となってしまうということを示唆しています。

怪獣を倒すものを作っているのに、自分が怪獣と成り果ててしまう。
こういった堂々巡りが社会では起こっている。
いじめ、社会的地位などが改善されないということを表現したかったのかなと。

あじこはそんな風にも感じました。

 

 

さいごに

この『BLACK -THE STORY OF MONSTER SYNDROME- 』は80ページ以上ある読切漫画なのですが、それを感じさせずあっという間に読み終わってしましました。

主人公がどうなっていくのか読み始めると気になってページをめくる手が止まらなくなると思います。

○先生の次回作も楽しみになりました!

皆様、さいごまでありがとうございました。

んでまづ!